【鬼からローカルを考える】

   |  | 0

数年前から「鬼」の研究をしてます。

きっかけは尾鷲市を含む東紀州には「鬼」のつく名前や地名が多いことでした。

新しく地域ブランディングの話があり、いくつかあるキーワードの一つに「鬼」があります。

鬼のルーツはいくつかあるけど、特に朝廷に敗れた地域の豪族をルーツとする鬼について調べてます。土蜘蛛とか蛇とか牛頭鬼とか言われる鬼、つまり国つ神です。

実はその「鬼」たちこそが、僕ら日本人の本当のルーツなんじゃないかと。

さて、「漁」という字は「りょう」と読みますが、古くは慣用的に「スナドリ」と読んだそう。この読み方の根底には「砂鉄採り」→「砂採り」がありました。そう、産鉄(タタラ)です。

産鉄と漁業は深い関係があるようで、季節風が強まる秋から春は山深いタタラ場にこもり製鉄・砂採りに励み、風浪が穏やかな春から秋は魚貝を採るスナドリに励みました。

兼業漁家だったんですね。

で、山深くこもった所を「牟婁(むろ)」と言われてました。

尾鷲市や熊野市を含む三重県の海側〜和歌山県の海側はかつて牟婁郡と言われてました。

たぶん、産鉄民がこもりながらスナドリをした地域なんじゃないだろうか?

産鉄の国・出雲国のスサノオが祀られる神社がこの地域に多いのはそのためかな?

出雲国って、実は島根県出雲を指すだけの地名ではない気がしてきた。いくつもあったかもだし、かなり広い国土だった可能性もある。

三重県・和歌山県・奈良県=紀伊半島あたりに実は出雲国はあったんじゃ?と調べたらあった(笑)

奈良県桜井市出雲村。

国技で馴染みの相撲の発祥地です。

相撲がなぜ国技なのかも含め、日本という国が無視できない土地・出雲はやはりこの国にとって重要な場所だと言えます。

では、出雲国の王がいた場所はというと、同じく奈良県桜井市の三輪山かな?

三輪山には三輪神であるオオモノヌシが祀られた山です。祀られたと言えば聞こえは良いけど、実は宮廷内から排除され縛られたようです。幽閉ですね。

「祀る」は示ヘンに蛇と書きます。三輪神は蛇神としても有名です。「祀る」はオオモノヌシの幽閉が語源で、ぐるぐるに縛る「まつり縫い」や無理やり高い地位につかせながら実権を与えない「祭り上げる」という言葉のように「がんじがらめに縛る」意味だった。

町村のお祭りで神輿を担ぎ練り歩き、水や塩を神輿にぶっかけますが、実はやってはいけない行為かも。

自分たちの氏神様に塩や水をまいて「出ていけ!」と言ってるんじゃないかな?

当たり前に思ってる慣わしは、朝廷の定めたルールによって実は国つ神(鬼)を閉じこめてるかもしれません。

鬼をもっと知れば、地域に埋もれた「地域の特色」や「魅力」が浮き彫りになると思う。

歴史学は様々な説で争われる派閥の世界。

でも僕らは素人だ。その論争に混ざる必要がないし、ある意味自由だ。

ブランディングは学説や派閥に振り回されてはいけないと思う。

歴史的な裏付けを足しつつ、ファンタジーであっても良いと思うのです。余韻が心地良い映画のように。